人とくるまのテクノロジー
2018横浜
世界でも有数の技術展で、クルマの“内臓”をのぞいてきました。
5月23日~25日、パシフィコ横浜(横浜市西区)で「人とくるまのテクノロジー2018横浜」(主催・公益社団法人 自動車技術会)が開催されました。
自動車メーカー、国内外の素材、部品、計測ツール、CAEツール※1など自動車技術に関する企業や団体が597社も出展。来場者も約9万人と、自動車技術に特化したイベントとしては世界でも有数の規模です。ちなみに主催の自動車技術会は、エンジニアや研究者、学生など個人会員だけでも5万人を超える学術団体で、日本の自動車技術を支えています。
※1Computer Aided Engineering の略で、コンピューター支援設計の意。はコンピューター上で疑似的に再現した製品の設計問題をシミュレーションできるツールです。
さて会場は、どんな様子でしょうか?
今年のテーマは「社会を、生活を変えてゆく、自動運転技術」。政府もオリンピックまでに自動運転のクルマを走らせようと旗を振っていて、どんな形での走行が見られるか楽しみですね。新たなサービスやビジネスも数多く生まれ、モビリティも物流も大きく変わっていくでしょう。
開発現場は大忙し!
自動運転の実現にはたくさんのセンサーやカメラなどで危険を漏らさず検知し、一瞬のうちに判断し、人と同様に…ときには、人よりも上手に(!)操作することが求められます。これまで機械的に動かしていたクルマにセンサーやレーダー、半導体、ネットワークなどを装着してプログラムで制御するようになり、開発は複雑に。システムを装着したらバグってしまい肝心なときにブレーキが効かない、では取り返しがつかないですよね。パソコンだったら一度電源をおとしてしまえばよいですが、走行中の自動運転車をシャットダウンするわけにもいきません。
ちなみに一にも二にも安全第一なのですが、まったく新しいクルマだけに「どうなったら安全だと言っていいの?」といった基準や法律もこれから詰めていくそう…社会全体で新しいクルマに対応中なのですね。
今年の講演は、そんな状況を受け、自動運転車の登場によってクルマ社会やビジネスの構造が大きく変化しそうなこと、技術の進捗状況、外国と日本の比較、課題など、多くのテーマが語られました。セミナー会場は早々に満席となり、たくさんの立ち見が出ました。
企画展示は…たとえばこれ。開発中の空飛ぶクルマです。映画みたい!2020年の東京オリンピックでの開会式での飛行をめざし、鋭意開発中とのこと。
ちなみにドバイでは空飛ぶタクシーが実証実験に入っているそうですよ。渋滞の上を飛んでみたいですね!
毎年人気なのは、最新技術を搭載した車の試乗会。今年は自動駐車機能の体験ができたほか、最新機能を搭載した市販車で試乗も。
手を離したままクルマが進んでいます!
ちなみに、JDパワーは自動車関連の業界ベンチマーク調査を毎年6調査実施しています。クルマの性能や使い勝手、魅力、サービスになどについて、実際にクルマを購入したり、利用しているユーザーの声を取りまとめ分析しています。各調査の結果はこのウェブサイトでも紹介していますので、ぜひクルマ選びの指標としてご活用ください。