ビジネスホテル満足度調査、
5年連続1位のホテルとは?
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に、都市部ではホテルの建設ラッシュが勢いを増しています。なかでもブランドが乱立し軒数も多いのが、ビジネスホテルといわれる宿泊特化型のホテル。価格の安さからビジネス需要だけでなく、外国人旅行者やレジャー客の利用も多くなっているのが最近の傾向です。
J.D. パワー2018年ホテル宿泊客満足度調査℠の1泊9000円未満部門で1位になったのはスーパーホテルでした。5年連続での受賞となります。続いて2位がアークホテル、3位が法華クラブという結果でした。
今回は、一般的に「ビジネスホテル」と呼ばれることの多い、1泊9000円未満部門ホテルの調査データから見えることをご紹介します。
まずビジネスホテルを出張などビジネス用途で利用している人のうち、全体の約15%を占める高い満足度を示している層(総合スコアが800点以上)と、全体の約10%を占める低い満足度を示している層(総合スコアが500点未満)、この2つのタイプの満足度の“差”を調べ、ビジネスホテルを上手く利用するコツを探ってみましょう。
この調査では、宿泊客の満足度測定にあたって、「予約」「チェックイン/チェックアウト」「客室」「料飲(F&B)」「ホテルサービス*」「ホテル施設」「料金」の7つの要素で調べ、それぞれの要素がホテルの宿泊体験全体にどの程度の影響を与えているかを算出しています。
1泊9000円未満(ビジネスホテル)部門全体では、7つの項目のうち最も宿泊体験に影響を与えるのは「料金」(20%)、次いで「客室」(19%)であることがわかりました。ビジネスホテルは価格勝負でもあるので、「料金」が満足度を左右する最大の要素となるのはある意味当然ですね。では、2番目に大きな影響力を持つ「客室」に注目してみましょう。高満足度層と低満足度層の評価に大きな差が見られたのは、「客室内のにおい」、「静かさ」、「バスルームの快適さ」でした。逆にあまり差が見られなかったのは客室内のアメニティや備品の充実度。このデータから、ビジネスマンの関心事は室内のアイテムではなく、においや音など室内の快適な空間であるということがいえるでしょう。
次にホテルの選定理由に注目してみます。満足度に大きな影響を与える選定理由のトップは立地、次いで料金内サービスの充実、サービスの評判、朝食の評判と続きます。ビジネスユースとして立地の良さを重視するのは当然ですが、2~4位まではソフト面のサービスであることが確認できました。
またビジネスパーソンにとって、建物や部屋の新しさや改装・広さといったハード面は意外にも満足度の影響が小さいということ。
あなたは出張でビジネスホテルを利用する際は、どんな理由でホテル選びをしていますか?忙しい出張の合間の短いホテルでの滞在中、いかに快適に、ストレスなく過ごせるか、という観点でホテルを選ぶと、高い満足度が得られるかもしれません。試してみてはいかがでしょうか?