August 5, 2016

顧客満足度とは何か?

2. 顧客満足度調査を上手に利用する(企業側)

企業は、顧客満足度調査の結果を利用して、自社の満足度向上に役立てることができます。

20160629CustomerSatisfaction

いくら顧客満足度が向上しても、売上や利益に見合わない努力であれば、顧客満足度向上のための努力はムダなものとなります。しかし、J.D. パワーの調査では、顧客満足度の高い企業は安定したビジネスができ、企業体質の健全化もできるとともに、市場での競争も優位になることがことから、売上や利益、ひいては株価も向上する傾向があることがわかっています。つまり、顧客満足度の高さは、企業の将来の利益を表す先行指標(=経営上の資産)と言えるのです。

日本では、「おもてなし」が注目されがちですが、「おもてなし」は精神の話であり、一方で「顧客満足度」は目に見えない顧客の満足度を数値で可視化したデータの集積です。「顧客満足度調査」は、数千から数万の消費者の声が反映された客観的なデータで、そこから読み取れる企業の強みや弱み、業界の傾向を踏まえて常に改善を図ることで業績向上の大きな一助にすることができるのです。

消費者側から考えると、「顧客の声」を集めた顧客満足度調査の結果を企業が商品やサービスの改善に活用していくことは、自分たちが望むよりよい商品・サービスの提供につながっていくこととなります。

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J.D. パワーの顧客満足度調査では、総合満足度とそれを構成する要因(ファクター)の評価を出しています。学校の試験で例えると、総合満足度は「学年の順位」、各ファクターの数値は「各科目の順位」と考えることができます。「学年の順位」を上げるためには、すべての科目を底上げすることが望ましいのですが、それは難しいので、「学年の順位」が上がりやすい科目から優先順位をつけて取り組んでいくのがよいと言えます。

では、実際に企業が顧客満足度を向上させるためにどのような取り組みをすれば良いのでしょうか。そのひとつのヒントとして、J.D. パワーが50年の歴史の中で経験してきた多くの成功事例を交えて解説した本があります。

(『顧客満足のすべて 信頼と品質は顧客が決める』J.D. パワー4世+クリス・ディノーヴィ著 ダイヤモンド社)

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この本でも、顧客満足度が企業の業績にどのように貢献するのか、顧客満足度を向上させるために企業はどのような施策をすればよいかというケースを多数掲載しています。

掲載されている事例の多くは米国のものですが、日本の事例もあります。本書冒頭で紹介されているのは、日本の自動車ディーラーの団体がインドのメーカーを訪問した事例です。